欠伸をとめる法

人中にて欠伸仕り候事、不嗜みなる事にて候。不図欠伸出で候時は、額を撫で上げ候へば止み申し候。さもなくば舌にて唇をねぶり口を開かず、又襟の内袖をかけ、手を当てなどして、知れぬ様に仕るべき事に候。くさめも同然にて候。阿呆気に見え候。この外にも心を付け嗜むべき事なり。